何もわからないまま迎えた判定日の事。
とりあえずBT10でHcg100あれば、一応は「おめでとう」とのこと。
採血して、ドキドキ・・・
診察室に呼ばれると、血液検査の結果が書いてある紙が裏向けにして置いてある。
先生は内診室(他の人の内診中。内診が終わると、説明をしに診察室に来る。)
コソッと先に紙を拝借🙏笑
判定結果
BT10にしてHcg38.8
クリニックのデータでは200人いて、出産までいけたのはたったの1人だったかな?
データは経過も追っており、胎嚢確認→心拍確認と進むごとにどんどん脱落していってた。
ネットでHcgを入力してできる妊娠確率の計算では8.3%
0ではない。
でも少なすぎる・・・
妊娠検査薬は間違ってなかった。
先生が入ってきて、ニコリともせず、「おめでとう」とも言わずに説明。
「妊娠はされてます。
でもかなり厳しいと思います。
ここからHcgが上がってくる人もいます。でもHcgが少なすぎます。
このまま下がってくる場合考えられるのが化学流産。
Hcgが上がってきても子宮外妊娠をしている可能性もあります。
今の状態では調べようがないし、何の対策もできません。
5日後にまた来て下さい。それまで、なんとも言えないので、ホルモン剤は継続。甲状腺の薬は中止して下さい。」と。
※私はチウラジールが飲めず、メルカゾールで治療しているため、妊娠初期は休薬しないといけない。(子どもに奇形が出る可能性があるため。妊娠初期にコントロール不良の場合、メルカゾールを中止してKIで治療。)
今の時点で何もお答えすることができない・・・と、今後の質問のさせてもらえないような雰囲気。
笑顔が一切ない診察だった。
ここで薬をやめるわけにはいかないので、追加分のホルモン剤を出されて終了。
挿入障害のある私が1日に4回も決まった時間に膣剤を入れなくてはいけないことがどれほど苦痛か。
膣剤も保険適用外でクソ高い。
たったの数%の為に。
こんな見込みのにことの為に。
先生だって、もう無理だけど、倫理的に薬をやめるわけにはいかないので・・・といった感じだった。
もう無理だ。
先生の態度が
数値が
何より私の体がそう言っている。
甲状腺の先生には、「妊娠したら薬は中止して、すぐに病院の予約を取って下さい。」と言われていたけど、「もういいや。どうせ5日後にはダメだったことが確定して、内服再開できるんだから。」と思って予約は取らなかった。
この日は、陽性か陰性かがハッキリわかると思っていたし、このモヤモヤも晴れると思っていた。
結果次第で、今後の話の変わってくると思って、夫も一緒に説明を受けた。
でも、こんなに何も決まらず、大した意味もない診察が一瞬で終了して、お会計は1万超え。
採卵~着床検査~移植までで、100万程度。
夫は有給を取って付いてきてくれた。
収穫はなし。
クリニックからの帰り道
診察室を出た。
私「どう思った?私には実質化学流産待ちで、倫理的に薬は継続して下さいって聞こえたんだけど。」
夫「俺もそう聞こえた。申し訳ないけど、あんな確率見せられたら何も言えない。」
沈黙・・・
会話なく帰った。
帰り道では沢山の妊婦やベビーカーとすれ違った。
電車の車両もベビーカーと一緒だった。
8割は非課金で妊娠ができる。
9割以上は高度不妊治療までいかずに妊娠できる。
不妊治療で使ったお金や時間で、何ができたかな?
体調も崩さずに仕事もまだできてたかな?
何か間違えたのかな?
どこまでやればいいのかな?
全然笑えない。明らかに以前の自分ではなかった。
いつから壊れたのかな?
妊娠できたら元の自分に戻れるのかな?
子どもができたら?子どもできるの?ホントに?
また、0からやり直さないと・・・
次の検査項目は何?
着床障害の検査、先行して殆ど終わらせたけど、あとは何をやればいい?
何をやれば報われる?
黙ってぼんやり考えた。でも、何も答えはでなかった。
判定日後に予定していたこと
判定日の後に旅行を予定していた。
排卵日などの都合上、判定日の翌日になった。
カニに、海鮮料理に、温泉旅行♨
妊娠していなかったら、温泉にも入れるし(膣剤がないから。膣剤を入れていると、急に液体が垂れてきたりする。)
現地の刺身も食べられるし、
そう言って自分を慰めるつもりだった。
妊娠してたら、膣剤があるから温泉には入れないし、現地の刺身を控えるつもりだった。
妊娠してたら温泉も刺身ももう何もいらない。
でも、この結果ってなんだ?
化学流産の判定待ちって。
倫理的に薬は継続だから、温泉は無理。さすがに刺身は食べるけど。
明日は食事の味がするのかな?
味がしない訳ではないけど、全部同じような味に感じるから、高いものを食べてももったいない。
この状態を妊娠としたら、あの子とは最初で最後の旅行。
どこからが命なんだろう・・・
命の定義を調べても、宗教や法律、医療現場でバラバラだった。
自分で定義を決めて良いのなら、私にとっては、受精卵の頃から。
姿を見てしまっているし、今だって大切に写真を持ってる。
不妊治療をして、努力もお金も時間も何もかも賭けてきて、何も形にできなかった。
それどころか、失敗を繰り返す毎に、心は消耗して卑屈になり、体はボロボロになった。
そんなときに初めて目に見えて結果を残せたのが、この受精卵だった。
人の形をしておらず、ただの細胞だけど、嬉しかった。
あの子が私の中でシにかけている。
化学流産は定義上流産には含まれない。でも着床したら妊娠には含まれる。
自然妊娠で気づかずに訪れていた化学流産とは訳が違う。
100万くらい賭けたし、ここまで来るのに何年もかかったし、痛い思いや苦しい思いをして治療も沢山やってきた。
命は受精卵からだと思う。
でも、そう思うことは私には辛すぎた。
「さっさと終わらせて、次の移植がしたい」と強がりな自分が無表情で言っている。
ホントは1番早くに分割して5BAに育ってくれたあの子を産んで、人の姿で再会したかったよ。
奇跡が起こるかも?
まだ決まったわけじゃない?
信じてあげなきゃ可哀想?
私の思いが結果に反映されるのなら、もうとっくに妊娠している。
思いの力も、願いも、無意味だったからこんなところまできた。
生存率8.3%
妊娠初期症状は皆無
現実を見た方がいい。
他人の子どもや家族を羨みながら、この先何十年も生きていくのは地獄過ぎる。
シんだ方がまだ救われる。
夫婦で決めたリミットまで2年弱。
2年弱、全力で頑張って無理だったらもう自分の人生は捨てたい。
この終わりの見えない苦しみには終わりを決めておかないと、とてもじゃないけど今日・明日でさえ頑張って生きられなかった。
明日は旅行なのに一睡もできなかった。
あーあ、旅行なんて予定するんじゃなかったな。
とてもそんな気分にはなれない。
夜中じゅう涙が止まらない。
こんな気持ちで旅行なんて行けない。
キャンセル料は私が払うから、明日は断ろう。
絶望に思いながらも、結局私も医者い言われた通り倫理的投薬を守っている。
煮え切らない。そんな自分も嫌だった。
***
また詳しく書こうとは思いますが、お空から子どもが母親選んである説や、流産はお空に忘れ物を取りに行ってる説は否定派です。
私は空から選んだ記憶はないし、根拠がないのはもちろん、不育症などで流産を繰り返す人に「あなたはお空の子どもから選ばれなかった」とは思わないし、母親になったからといって、急に「自分は選ばれし者だ」とも思わないからです。
また、虐待で亡くなった子どもに「選んだのはあなた」とは思わないからです。
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