自宅に帰って、1度寝て、排尿もできてから少しマシになり、何とか緊急受診は免れた。
そこから、通院までまだまだお腹は張ってるし、食欲がわかない。
それなのに体重は変わらず、フラフラして長時間立ってられない。
当時はカベルゴリンの副作用だと思っていたが、後にカベルゴリンを使用した時には何も副作用がなかったので、多分本当に調子が悪かった。
採卵後初の診察
採卵の2日後、とうとう受診の日が来た。
電車で40分はかかる。
ラッシュの時間は避けれたので、座れたが、ずっと同じ姿勢が続くと、とにかく気持ち悪くて四肢の末端から痺れて冷たくなって、息切れがしてフラフラした。
途中下車しながら何とか通院。
もちろん、そんなことになる気はしていた為、早めに家を出て予約時間には間に合った。
こんな状態でも妊婦マークを持っている訳でもなく(妊婦マークを持っていれば必ず配慮されるとも限らないが)
内部障害のマークもなく(内部障害はあるので申請したらもらえるが、退職もしたし、しんどいときはそもそも外出しない。しんどいかどうかは数値によるので、わざわざ申請しなかった。また、妊婦マーク同様、必ず配慮されるとも限らない。)
仕事をしていたときと同様に、見た目は若く、元気に見られる。
不妊は病気ではない・・・ねぇ。
キツいなぁ。
本当に腹水でお腹が腫れ上がるし、ワンピースしか着れなかった・・・
私はなかったけど、それを妊娠したと周りに勘違いされる事もあるらしい。
地獄よね?
子どもができなくてこんなしんどい思いしてるのに、「もしかして、おめでた?」なんて聞かれてごらんなさいよ。
「違います」なんて言った時、言われた時の空気を想像してごらんなさいよ。
本人から話がない限りは、妊娠出産関係のことは絶対聞いたらダメよね。
自分のためにも。相手のためにも。
血液検査の結果、血液凝固系の検査の合格をもらって、ひとまず安心とのこと。
まだまだ腹水もあって卵巣もはれていたので、安静は継続の指示。
仕事をしている場合は休職して下さいと言われたが、仕事は退職済み。
バセドウ休職が1ヶ月半に、再度初診並に悪化して休職を勧められて(このちょっと前に退職)、また採卵で休職を勧められる・・・これ全部1年以内に起こったこと。
コレに加えて、通院の回数も半端ない。
仕事継続してたとして、これいつ働けるの?
採卵の4日後に生理がきて、そこから自覚症状も一気に減った。
採卵後は生理が来たら症状が軽くなるそうで、PCOS法では生理が早く来るというメリットもあるらしい。
採卵後2度目の通院
生理が来てから翌々日にまた受診だったため、通院。
通院もだいぶラクになっていた。
先生「(エコー見ながら)あ、やっと軽症のサイズになりましたねー。」って。
どうやらOHSS中等症サイズの卵巣だったみたい。
カルテにも赤字でデカく”OHSS要注意患者”と書いてあった。
あんなに対策してたくさん薬飲んでたのに。
そして、もう一つ赤字でデカく”採卵時体動+++”と書いてあった。
これは恥ずかしい・・・
調べたら静脈麻酔してても体動ある人もいるみたいだけど、
+++はよっぽどじゃないと書かない笑
多分、暴れまくって危なかったんだと思う。
先生、諦めずに粘って、全部採卵してくれてありがとう・・・
採卵を担当してくれた先生は女性のクールな感じの先生。
アメリカでバリバリやってた経緯もあるキャリアウーマンタイプで、顔も美人だけどキツめ。
怖い先生なんだろうな・・・とか思ってたけど、採卵周期はだいたいこの先生にお世話になることになった。
私の通っていたクリニックは、担当制ではなく、手術系やAIH、移植の担当はランダム。
診察予約時は先生をこちらで選択できるものの、希望の先生が出勤していない曜日だったり、予約枠が既に埋まっている場合がある。
そんな中、ランダムで私の採卵担当になった先生。
続けて診察してもらう機会もたまたま多く、採卵周期はこの先生!!というほどよく診て頂いた。
ハキハキしていて、話が早い。そして、意外に優しい(笑)
不妊治療専門のクリニックは待ち時間も多く、常に人で溢れている。
検査や処置が多いのもそうだけど、辛い診断や説明をしなくてはならない。
「今回は残念ながら流産です。・・・ではまた頑張りましょー。次回、お待ちしております。」
・・・なんて、スッパリ済まされるような世界ではない。
待合もお通夜状態だし、泣いている人もいる。
先生の時間も限られている中で、”少しでも結果に繋がる有意義な話ができるように感情的にはならない”をマイルールにしていた。
前日までにきっちり調べて、質問事項を紙に書いて、紙をパッと見るだけで質問内容を共有できるようにした。
スマホにメモって、スマホ見ながら質問するより、好感触な感じだった。
これは、甲状腺の診察の時もやってたことだけど、圧倒的に知識も付くし、わからないことを共有できて、解決策や提案もスピーディーに提供してくれる。
・・・必死過ぎて引かれることもごくたまにあったかな?笑
でも、引かれても何でもいいから、最短で妊娠したかった。
私も勉強したり、こういった工夫をしてたのもあるけれど、話がホントにスムーズだった。
初めこそ勝手な第一印象で怖がっていたキャリアウーマン先生だったけど、話はわかりやすいし、優しくて、とても良かった。
採卵から2週間くらいで、また食事ができるようになってきた。
元々、バセドウ病の悪化から体重が戻りきってなかったのもそうだけど、腹水もなくなって、またバセドウ全盛期並に体重落ちてた。
まあでも、落ち着いた感じ。生理がきてから、ホントに良くなった。
体調の方はそんな感じでいよいよ受精確認。
***
今回、私が特別しんどい思いをしたわけではない。
採卵後、入院や治療の必要のないOHSS軽症~中等症はよくあることらしい。
お腹は腹水で妊娠5ヶ月相当に膨れ上がり(妊娠したときに思った)、採卵後2週間程度はほぼ水分しか取れず、すぐ血の気が引いて息切れがしてフラフラする。
これが、よくあること。
少数ではあるが、重症で入院する人や、亡くなる方もいる。
子どもが欲しいだけで。
自分が採卵でしんだことを想像すると無念すぎる・・・。
出産は命がけとは言うけれど、妊娠の時点で命がけ。
不妊治療をしていた私でさえ、体外受精をするまで”採卵って注射とか痛いんでしょ?”くらいしか知らなかった。
不妊と無縁な人なんてもっと知らないし、こんなこと考えたこともないまま2人、3人と子どもがいる人も少なくないと思う。
採卵前も採卵も採卵後も、程度に差こそあれ本当にいろんな不調と戦わなくてはいけません。
不妊は病気ではないので、通常と同じパフォーマンスを求められるし、いっぱいいっぱいでやってても心ないことを言われたりもします。
しかも、頑張ったからと言って結果は約束されず、2回、3回・・・と連続して採卵しても何も得られない場合もあります。
マイノリティだから、あまりこんなこと知っている人は少ないと思うけど、こういう事実を知ることで、不妊治療の理解や配慮に繋がって欲しいなと思います。
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