第28話:不妊治療⑲絶不調のAIH3回目

不妊治療

追い詰められて退職、追い打ち、黒い感情にまみれ、少しもラクになれなかった。
前回の記事で書いたように、感情が積もっていき、こんな感情を抱えたまま生き続けるのは生き地獄で、しんだ方がマシだと思ってた。

そんな感じで、希死念慮もバリバリで、ぼんやりどうやったらラクにいけるか…
いやいや、もうこの際ラクでなくてもいいから、この憎い子宮をめちゃくちゃにしてやりたい…
とか、そんなことばかり考えてた。

終わりを決める

この時期の日記には「誰かの陰謀で、自分だけ絶対に妊娠しないように体ができてるのかな?」とか「夫婦で決めたリミットの35歳までに妊娠しなかったらしのう」とか書いてあった。

ぼんやりしぬことを考えては「あ、ダメダメ、35歳までは生きなきゃ。しぬのはそれから。」って自制を効かせる。

こんなに辛いことは、終わりを作らないとやっていけなかった。
35歳までに不妊治療は終わる。
その時に子どもができなくて、諦めることになったら、私はこの生き地獄を生き抜く自信がなかった。

周りのみんなが、子育てが辛い・大変とは言っても、ずっと続くわけではないし、小学校、中学校と成長するにつれて手もかからなくなる。
自分の子の卒業式なんかで、あぁ成長したな・・・とか思ったり、20歳になって一緒にお酒飲んだりなんかする。
周りのみんなは、妻になり、母親になり、孫ができておばあちゃんになる。

その間、私は母親にもなれず、当然おばあちゃんにもなれない。

35歳以降の長い人生、他人や他人の家族、子どもを羨みながら生き続けるのは、しぬことよりも怖かった。
誰にも言ってなかったけど、その時が来たら私も終わろうと決めていた。
(実際には怖気付くかもしれないけど)
今日、明日にも間違いを犯してしまいそうだったので、35歳になったら私自身を終わらせようと決めるのは、案外心の糧になった。
良くない考えだとは思うけど、私は終わりを決めないと、今日、明日さえも頑張れなかった。

立て続けにいろんなことがあって、病んでるにしても少々病み過ぎ。
それにしんど過ぎ。
それに体重減り過ぎ。
この症状はどこかで…

甲状腺?

いや、甲状腺の方はちゃんと薬飲んでるし、前は薬の効き過ぎで結構な甲状腺機能低下症になってて、減薬して、安定してたから受診は3ヶ月後でいいと言われていた。
大丈夫なはず。
ストレスは悪化要因だとは言うけれど、ストレスフルで不眠で働いてても低下症だったんだから、私はイージー症例なんでしょう。

と、思い込んでたけど、後から思い返すとバリバリ症状が出てた。
甲状腺機能の亢進も低下もホントにメンタルにくる。
でも、悪化してる時は、自分自身が壊れてしまっていて気づかないことが殆ど。

毎日ちゃんと薬も飲んでたのに、バセドウ病が初診並みに悪化していた。

受診日のこと

その受診予約していた日がきて、採血で血が一瞬で止まった…嫌な予感がした。
私はだいたい低下症の時は血の止まりが悪く、亢進症ではすぐ固まる。(たまたまかもしれないけど)

診察室に呼ばれて入ると、先生が難しい顔をしていた。
パソコンには数値が出ていたが、初発並みに急激に悪化していた…
病勢を表すTRAbに関しては、初診時の5倍程悪化。

いやー・・・危なかった。
実は2回目の例の感染症のワクチン打ってて、39℃から熱が下がらなくて・・・
数値悪いときはインフルの予防接種も止められてたし、何もなくて良かった💦

というか・・・またしても気づかなかった。(前回は妊娠と勘違いして気づかなかった)
しんどくて痩せてきてたし、気がついたら爪もボロボロになってたのに。
タイミング的にホルモン剤の副作用とかかと思ってしまっていた。
だってAIH始めてから新しい薬増えたし、タイミング的にそうだし…
はぁ…なんで気づかなかったんだろう…

言いにくそうに
先生「これは、しんどいかったね💦この数値だとまた妊娠は…」

FT術後は6回しかAIHのチャンスがないのに!
先生が妊活禁止令を言い渡す前に、被せて懇願した。

「手術して、6回しか人工受精のチャンスがないんです!もう2回失敗してて、次が3回目なんです。少しでも可能性があるならやりたいんですけどダメですか?」
…ゴリ押しした。

先生「んー…わかりました。やりましょう。仕事はまた休職した方が良い数値ではあるけど、休めそう?」

「退職しました。ずっと体調も悪くて妊娠もできなくて…」

有名甲状腺専門病院だから、いつも予約でいっぱいだった。
患者をサクサク捌かないと診療が回らない。
やることはしっかりやってくれるが、無駄話は一切せずテキパキした女医先生だった。
その為、いつもちゃんと端的に聞かなきゃ💦と緊張してしまい、どちらかと言うと苦手だった。
でも、いつもの診察より少し長く話してくれた。
追い詰められて、仕事も辞めて、家に引きこもって、この数値。
私のメンタルを心配してくれてたんだと思う。

病院をハシゴしてそのまま不妊治療専門のクリニックへ。
その日は私が産まれた時の先生ではなくて、男の院長先生の日。

先生「この数値でよく甲状腺の先生はOK出しましたね…。
あの病院の先生は、よっぽどコントロールに自信がおありなんでしょう。
婦人科としては止めたいところですが、まぁ、甲状腺の専門医がそう言うならやりましょう…」

う・・・うわぁ・・・
すっげぇ、嫌味たっぷり💧

患者の前でそこまで言わなくても…
私が甲状腺の先生を説得して、ゴリ押ししたばかりに💧心苦しい…。

甲状腺の薬の内服量が増えた。
少しでも長く薬を飲んで、AIHのタイミングは可能な限り遅めにしてやることになった。(気休めかも知れないけど、卵胞を排卵ギリギリまで見てもらい、候補日の中で一番最終日を選択するという方法。)

たった3ヶ月でTSH6以上(流産の危険性あり)→0.005以下で計測不可。
FT3も4も低下症でめちゃくちゃ低かったのに、初診並みまで急上昇。
望み薄。

そんな中、AIH③にトライ。

***

数値的には悪いけど、甲状腺が原因で必ずしも妊娠できない・流産するってことはないらしく、ただの確率の問題で、妊娠するかどうか、出産までいけるかどうかは結果論らしい…。
また妊娠に関わってくる数値のことも聞くので、その時の記事でまとめます。

暗い記事だったけど、状況+病気で堕ちてるから、まぁ仕方ない💧
メンタルにダイレクトに影響する臓器だから、鬱発症率も高いし、専門病院にカウンセリングも併設されているし、鬱と誤診されることも多々あるから。

この時は生き地獄に終わりを設定する事で、当時の自分を頑張らせていたから、悪いようにはならなかったし、実際その時が来て自害するのかと言えばなかなかなかったとは思うけど、それでもこんなことを思うのは不健全だとは思う。
”終わり”というより、”区切り”を作るっていう発想の方が良かったと思う。(それでも当時は難しかったと思うけど。)

まあ、ここまで思ったら、専門機関に頼ることが一番よね。
こんな感じで思い悩んでる人がいたら、すぐ専門機関!!

・・・ところが、私は専門機関も頼ったけど、そんなに効果が感じられなかった💧
専門機関も合う・合わないがあるし・・・。

そんな時、友達との雑談で
「私も実はカウンセリングに行ってた時期があったけど、あまり気づきが得られなかった。本を読んだり自分で自分の深いところまで向き合う方が合ってる人もいると思う。私はそのタイプだった。」と、いろんな本を教えてくれた。
私もそっちの方が合ってたようで・・・、解決の糸口ってどこにあるのかわからないもんだね。
 
まずは専門機関が鉄則だけど、それでも効果が感じられなくても、落ち込まなくても大丈夫。
いろんなタイプの人がいるから、専門機関に相談しつつ、自分に合う方法を探してみてね。
探してなくても、ホントに・・・雑談とかからすごい名言出てきて、しっくりくるかも知れないし、ね。

またカウンセリングに行った話や、友達との雑談の話もします。
その時に詳しくレビューするけど、これ、不妊治療してる人も共感すること多くて、励みになると思います。↓


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