第19話:不妊治療⑩休職明け

闘病

1ヶ月半程休職し、復職の時がきた。
数値はTSH以外は正常域に入った。(TSHは反応が遅いらしい。メインで症状が出るFT3とFT4は改善。もうしんどくないはず。)

体は急に戻らない

数値が良くなれば、「はい、もう大丈夫です。仕事も今まで通りやって構いません。」と放り出される。
休職前より全然大丈夫だけど、体が戻ってない。
体重もまだ全然戻ってなくて、力が入りにくい。
まだまだ疲れやすくて、あとは人と接してなかったから、人との会話とかでいちいち緊張する!笑

久しぶりにスクラブを着てみたけど、体が戻り切ってなくてブカブカだった。
病気で55〜56kg→47kgまで一気に落ちたわけだけど、その時もまだ50kgはのってなかった。
あ、何度も言うけど身体は165cmね笑

ズボンは中に短パンを履いても、ウエストのところが握り拳一つ分くらいは余裕で入るし、ズボンのチャックとボタンを閉めた状態でも着脱は余裕でできた。
ちょっとずってくるから頻繁に直さないと、ズボン全部ずり落ちそうだった😅

休職前の方が痩せてはいたものの、しんどくて服のサイズがどうとかも気づかなかったんだな…と、改めて自分が異常だったことに気づいた。

夜に残ってスポーツのリハビリの子を中心にみていたが、それは免除になった。
バセドウのコントロール不良の時にマスクしてスポーツのリハビリは本当に地獄だったから…サポートして頂いて助かりました。
ということで、しばらく夜残りなしの日勤だけになった。

サポートしてもらってる間に、ぜひ妊活🆗になって、妊娠したい…

病棟で勤務中心で、まだ重い人とかはフォローしてもらってはいたけど、それでも普段なら余裕で介助してたような人が重くて重くて…
軽介助の人でもいっぱいいっぱいで、毎日すごく疲れた。

復職してみて気づいたけど、マイナーな手内在筋や握力が落ちていて、モノを掴んだりが、意外と難しい…
移乗の時に、病衣のズボン掴んだりしてたけど、それが難しかったし、手が震えた。

数値が落ち着いてからペットボトルは開けられるようになったから、こちらは筋力低下ではなく病気で一時的に…という感じだったと思う。

休職明けの周りの人の反応

まず職場の人の反応。
妊娠?って聞かれるのだけは嫌で、同部署の後輩に
「他部署の人に何か聞かれたら、何も隠さなくていいから病気のことを伝えて欲しい。もう妊娠のことを聞かれるのは嫌だ」と休職していた時点で言っており、職場の人に妊娠に関しては何も言われなかった。

廊下ですれ違う程度の、外来でたまに会うレベルの医者や看護師には、ちゃんと食べてるか確認されて、口ぶり的に拒食症だと思われてる感じだった。
めちゃくちゃ食べてんだけど、代謝で痩せるの😅とは言えず、
「ちゃんと食べてますー。大丈夫ですー(苦笑)」と返した。
たまたま連絡をとっていた友達にも、休職してることをカミングアウトしたら、メンタルだと思われてたし。
うーん。
私、元が元気だったから、病気って思われないタイプ?
病気で休職なんて、想像つかないし、信じてもらえないのかな?
だいたい、メンタルか、体を見た人には拒食症を疑われてた気がする。
勝手に変な噂流れてないといいけど💧

次に患者さんの反応。
担当の入院患者さんはほぼみんな退院してたから、問題ナシ。
復帰当初に新患ばっかりで、気を使ってしんどかっただけかな。
全然仕事モードに入れなくて、言葉もスラスラ出ないし💦

厄介だったのが外来や通所の患者さん。
長らくお休みしてて、ガリガリになって帰ってきて、しかも髪の毛もバッサリ…
(気にしないように切ったヤツ。この記事の時↓
想像妊娠してました | たらすぱ☆ブログ (tarasupaneko.com))

妊娠によるつわり休職だと思われて
「おめでた!?」なんか聞かれて、「違います」って言っても
ニコニコしながら「隠さなくてもいいのよ」的な反応。
もう、早速、辛くて辛くて…

入院中に担当だった若めの患者さんにも聞かれて、また否定する。
その人は若いから、特に気が回ったのか
「それにしてもちょっと痩せ過ぎじゃない?ちゃんと食べてる?大丈夫?」
と、やたら心配してくれるようになった。
その人とは、ある程度信頼関係もあったし、若い人だし、もう大丈夫だし…
「病気で休んでたけど、元気になったから復帰したし、もう大丈夫」だと話した。

そこから、いろいろ聞かれて、その人の娘さんも甲状腺疾患があるようで、不妊のことも悟られた。
娘さんは今は落ち着いていて、もう子どももいるそうで、なんか希望になった。
私が不調だったら、私にみられてる患者さんが不安になると思って黙って隠してきたけど、たまにはこういう話をしても許されるのかなと思った。

病気痩せ

ここまで読んで、食べても痩せるなんて、羨ましい!と、思う人もいるだろうけど、多分その人が想像してる状態と病気のリアルは違う。
バセドウ病の人でこれ言われてる人多いみたいだから、ちょっと書いておこう。
私は、突然マジの鶏ガラになったから、誰にも羨ましがられず、
「痩せすぎて怖い」と言われてたけど・・・それもそれで、ね。

私の場合はこんな感じ↓
耐えられない程の空腹に襲われて、晩御飯のカレーは3杯食べる。
食べてる最中にもお腹が減るし、食べてる最中にもトイレに何回も行き、下痢で全部出る
食後は消化にも代謝が使われるのか、特にしんどくなって何もしていないのに、汗だくで息切れと動悸…手も足も震えて立ってられない。
横になっても心臓バクバクで圧迫感で余計に息苦しくなるから、座ってただ耐えるしかない。
夜中はお腹が空いて寝れなくなって、カップラーメンのビッグサイズを食べる。
また下痢で出てくるし、食後のしんどさと戦う…

痩せ方もダイエットでキレイに痩せてるわけではなくて、病気痩せなので、鶏ガラみたいな体になる。
キレイに痩せられない。

そして、治療の為に薬で代謝を落とすから・・・
内服の加減でマジで太るよ?

低下症になったら、ちょっとしか食べてないのにすごく体重増えるからもう嫌になる・・・
それで思春期の子とか、薬を自己中断しちゃう子もいるみたい。
薬の自己中断は、心不全とか引き起こして命に関わる可能性があるから、絶対にダメなんだけど、
処方された時に、薬の自己中断の危険性をきっちり説明されないと
多感な時期なら嫌になってやめちゃう事もあるよね・・・と思う。
そのくらい嫌。

詳しくは、後日書くけど、低下症になったら、
(程度の差はあるけど、バセドウ病の治療経過でほぼみんな低下症は経験する。そうじゃないと減薬できないから。)
体重増加のみならず、ガチ抑うつ、代謝が落ちるから肌もボロボロ・・・

それでも、羨ましいと思う?
ただ好きなものを好きなだけ食べても、太らない・・・そんな都合の良い病気ないよね。

痩せればいいなんてもんじゃない。健康でなければ意味がない。


***

そういえば、通院先のマニアックな先生が、ネット売買されている怪しい雰囲気の痩せ薬を取り寄せて、自分で飲んで採血して、甲状腺ホルモンを計測するというクレイジーな実験をしていた笑

やせ薬の中には、甲状腺ホルモンに直接影響する危険なやせ薬があるそうだから、気をつけて!!
マジでキレイな痩せ方しないし、その代償も大きいそう。

その先生もやっぱりしんどかったそう。
「バセドウ病の患者の気持ちが少しわかりました」とさ笑
でも、そら…しんどいよね?
自分の体とはいえ、人体実験だよね?
なんて実験してんだ😅笑




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