第14話:不妊治療⑤病気がわかった時のこと

闘病

いよいよ待ちに待った甲状腺専門の病院へ。

甲状腺の病気は直接的にメンタルに来るから、鬱などと誤診されて、しばらく病気に気づかず、気づいた時には、めちゃくちゃ悪くなっていた…なんて、実はよくある話。
だから最悪バセドウ病でも、私は自分で疑って検査できたから、早期発見だし、薬飲みながらまた妊活できるでしょう。
てか妊娠かもしれないし。

甲状腺の病院の道中は、坂道になっていて、そこで自分の異常さに気づく。
動悸と息切れでなかなか足が進まなかった。
それでも、どこまでも能天気なことを考えていた。

甲状腺専門病院での検査

病院は混んでいて、自分は軽症だから…と席を譲ろうとまでしていたし、エレベーターがあるのに、「こんな大きな病院まで来てしまったけど、本当にどっか悪いのかな?」
と、試しに階段を使ったりもした。
やっぱりしんどかった。
私は本当にバカなのかも知れない💧

検査の流れ
採血→体重・身体測定、問診→診察①

まず、採血結果が悪くて、やっぱり甲状腺機能は亢進していると説明される。
診察①で結果を、告げられ、次の検査の説明があった。

私の場合、
FT4:4.38
FT3:12.02
TSH:0.005以下 測定不可
TRAb:3.94
詳細↓
https://www.kuma-h.or.jp/kumapedia/encyclopedia/detail/?id=227&sub_category=

この辺、国家試験でやったけど、自作のこの図の方がわかりやすいと思うから、載せとく笑
お粗末で🙏
左が甲状腺ホルモンの働きの図解。視床下部と下垂体は脳。
右が亢進している状態。T3とT4が出過ぎてるというネガティブフィードバックを受けて、上位の視床下部や下垂体が甲状腺刺激ホルモンを出さなくなる。
(バセドウ病でT3、T4、TSH、橋本病でT3T4、TSH

甲状腺ホルモンの働き
甲状腺ホルモンの働き
甲状腺ホルモン亢進
甲状腺ホルモン亢進

図見て、思った人もいると思うけど、各ホルモンの異常は、甲状腺疾患だけではなく、下垂体や視床下部の異常の場合もあるから、複雑!!
やはり専門家のところで検査・受診は必須!!
お勉強したい人は、こんな私の頭の中の図なんかで納得しないで、ちゃんと自分で調べてね笑

体重はやっぱり−8kgでした。

バセドウ病か無痛性甲状腺炎かの確定診断を受けるために検査の追加↓

甲状腺エコー→甲状腺シンチ→心電図→診察②

甲状腺エコー:正直、美顔ローラーみたいで気持ち良い。血流率や大きさを測るよう。

甲状腺シンチ:診察日の1週間前からヨード制限の指示をされる。
ヨードのカプセルを飲んで3時間後に仰向けで寝てるだけで終わる。ヨード接種率をみるみたい。
動悸が酷いので、仰向けで寝てじっとしてるのは胸部に重力がかかって苦しくてしんどかった。

心電図:普通の健康診断のと同じ。

いろいろ検査をされたけど、婦人科の検査と違って痛い検査がなかったのでいいなーと余裕をかましてた😅

血液検査×、甲状腺血流量が多く、ヨード接種率も高く、脈も早い。
各々の検査結果を総合して、
バセドウ病、確定と。

薬を飲みながら妊活だと思ってたら、思っていたより状態が悪く、
「今妊娠したら危ないし、こんな状態で妊活しても、そもそも妊娠できません。」
と、即妊活中止

運動制限をするようにも言われ、仕事のことを話すと、
「可能であれば明日にでも休職してください」と。

さらに衝撃的なことを言われ続ける。

「ここ2〜3ヶ月の数値ではないので、多分前から抗体はあったと思います。
妊活中止ですが、
この数値ならそもそも妊娠が成立しないし、いつ再開できるかはわかりません
3ヶ月はかかるかな?

妊娠を見越して、妊婦用の薬もあるけど、たらすぱさんは抗生剤のアレルギーもあるし副作用出やすいと思うので、メルカゾールで治療しましょう。

メルカゾールで副作用が出たら手術になります。
妊娠初期にメルカゾールを飲んでいたら子供に奇形が出るので、妊活okになったら、計画妊娠をして妊娠発覚から安定期まで休薬期間を挟みましょう。

(計画妊娠…無計画でいつ妊娠したかわからないという状況を避けるための言葉のよう。まぁ不妊治療してたら全部計画妊娠なんだけどね。
そして計画的に妊娠狙いで妊娠できてないんですけどね…。)

アイソトープはやった後、2年くらいは避妊してもらうので
子供を望まれている方にはオススメしていません。」

治療には、手術、アイソトープ、薬物療法があるそうだけど、妊活中だからアイソトープは却下
いきなり手術より、薬で治るかやってみましょうという感じだった。
というか、薬物療法は寛解に持っていくようにするだけで完治はないようなので、治る…という表現は適切ではないけど、一度寛解して、そこから再発しない人もいるそう…

副作用が出たら即手術
1番怖い副作用は、無顆粒球症で、メルカゾールの飲み始めに起こることがあるんだとか。
副作用で亡くなった方もいるので、飲み始めは最低1回/2週間の採血と診察が必要だそう。
風邪症状があったら、すぐ受診するように言われた。

医療用医薬品 : メルカゾール (メルカゾール錠2.5mg 他) 抗甲状腺剤; 総称名:メルカゾール; 一般名:チアマゾール; 販売名:メルカゾール錠2.5mg, メルカゾール錠5mg; www.kegg.jp

頻脈が酷いので、βブロッカーも処方されかけたけど・・・
すぐ妊娠できる気でいたから断った💧
というか、万が一の妊娠してるかも・・・っていう希望は捨ててなかった。
この期に及んで、まだ希望を捨て切れてないとは・・・

バセドウ病診断後の帰り道

病気のことは自分で疑ってたし、覚悟はしてたけど…

そんなことより妊娠できないの?
え?
まだ頑張れるよ?
しんどいのくらい我慢するから、せっかく挿入ができるようになったのに、また入らなくなったら??
またあんな思いして頑張るの?
そんな…

入るようになったところなのに…
せっかく妊活のスタートラインに立てたのに…

ていうか、この数値じゃ妊娠難しい…って何?
今までの努力、何?
全部、無駄だった?

病気より妊娠ができないと言われたことがショックでショックで…何も説明が入って来ず、他人事のようだった。

バセドウ病の人も、不妊の人も、マイノリティなりに人数はいると思う。
でも挿入障害で初めてエッチができた時に、バセドウ病になる人なんて人いる?
私、何か悪いことした?
こんな症状、妊娠と勘違いするし、期待させないで欲しかった。
結局あの思わせぶりな着床出血のような生理も、バセドウ病で生理がおかしくなっただけだったよう。
(後日、検査薬でしっかり陰性確認)
こんなのタイミングが酷すぎる!

職場に休職の連絡を入れる時に、自分の口から言うのは泣きそうだった。
我慢したら、声まで震えて息が苦しかった。

翌日からの休職が認められ、
“もう、しばらく仕事に行かなくていい
もう、頑張らなくていい
仕事も、妊活も…”

そう思うと、急に体が重くなり、病院からの帰り道も苦しくて何回も休憩して時間をかけて帰宅した。

気を張っていただけで、体がこんなことになっていたなんて…

なんでこれで妊娠なんて思ってたんだろう…。
よく考えたら初めて行為ができた時よりもっともっと前からおかしかった。
自分のおかしさにも気づかなくなってた。

***

すぐに休職をする様に手配してくれた先生や職場の上司には感謝します🙏
検査の事を載せるので、ちょっとした説明はいれましたが、専門家に確認するようにして下さい。
私は患者ですゆえ・・・ 

冒頭に書いたように、甲状腺疾患は精神症状を伴うため、鬱などと誤診されやすいです。
症状を載せたので、心当たりのある人は、医療機関を受診して血液検査をしてもらうようにして下さい。
因みに、私はバセドウ病ですが、甲状腺機能が亢進しているときは、常に焦っていて、イライラする感じで、
治療の関係で甲状腺機能低下症になるときは、ガチで鬱みたいになります。
これは誤診されるのも頷けるってくらい・・・
体には気をつけよう✊

次の記事に薬物療法と妊娠について、言われたことなど詳細をちょこっと追記しました。


コメント

  1. たに より:

    初めに子宝に恵まれた話をされていたので、安心して見れますが、なかなかに濃い経験をされていて読むのが止まりませんでした。
    無理されずですが、続きを待っております。

    • たらすぱ たらすぱ より:

      いつも優しいコメントをありがとうございます🙏
      書いてて思いましたが、せっかくできるようになってからの妊活ストップは、なかなかキツくて、今思っても納得できない部分がたくさんありました。
      書くことで気持ちを昇華していってますので、これからも安心してお読み下さい😉💕

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